子ども教室で我が子が対局していると、級位者だと10分や20分で終わることもしばしば。
これが級、段位の認定大会でもポンポン早打ちして大人達を驚かせます。
そんな時に、保護者や観戦者の立ち場だともっとゆっくり考えて打てば勝てたかもしれないのに…
と感じるコトはありませんか?
早打ちをする子には3つの理由があると感じます。
1.時間を過ごしていても子どもの方が、長く濃く感じるため大人の感覚では早いと思われる時間でも、子どもの感覚では十分考慮した上で決断している場合もあります。
2.同じ内容の考慮でも脳の柔軟性が高いので、大人より早く、高速で検討図をめぐることができる点もより認知的な差異を広げている要因だと考えられます。
3.子どもは自分の思考や検討の図を他者に説明、表現する能力はそこまで高くないため、子ども自身が表現しないし、できないのでより大人側にはわかりにくく感じてしまいそうです。
ジャネーの法則
19世紀の哲学者・ポール・ジャネが発案したジャネーの法則というものがあります。
簡単に説明すると、時間の心理的長さは年齢に反比例すると主張したものです。
例えば30歳の自分だと1年間の長さは生きてきた時間の1/30
子どもは6歳だとすると1年間は生きてきた時間の1/6と同じ一年でも体感の速度は5倍も違います。
大人になると子どもの頃より時間の進み方が早く感じるのも、
やはりこのジャネーの法則が働いているのかもしれません。
ただし!子どものメンタル面はかなり不安定で考えずにノリで打ってることもあります。
(考えずどこまで打てるかを実践している可能性はあるが、基本的に身になりにくい)
では、こういった状態の子にどうアプローチしていくべきか
俺ならこう教えます。
平均的な思考時間を知り、その子が調子のよい状態を覚えておくというコトぐらいでしょうか。
大人の価値観を押して、こちらが感情的に伝えても子どもなりに思考してた場合、
怒りや悲しみの感情と共に親に認めてもらえない→この競技してると怒られる→この競技無理!!
ってなるのは避けたいですね。
平均的な思考時間を知っていれば、親子で子どものメンタル状態を共有できるのでアドバイスを素直に理解して聞き入れてくれようになります。
この辺りのバランスは非常に難しいので、普段のコミュニケーションの中で感情の共有をすることが大事になってくるのかもしれません。
教室での着手が早い子に対する指導と工夫
最近、環境に関して面白いコトがあって西新商店街歩いてたんですが、
男の子がぎゃん泣きしてお母さんに手を取られて、歩いてます。
その子を見たベビーカーの女の子は興味の目でその様子を見るも全く動じてません。
というか、2~3歳ぐらいだとそこまで影響ないかもしれないですね。
で次に通り過ぎた女の子は男の子につられて泣いてしまいました。
何が言いたかったかというと子どもの共感性は、成長により発達していき、自分に被害や悲しいコトが全くなくても泣いている子がいたら、悲しい気持ちになり泣き出してしまうほどの共感性があります。
私でも、アニメ映画とかで泣いちゃうんですけど…
なので実は早く打つ子に対して、ゆっくり考える子を近くに配置したり、対局したり
教室内にいるだけでも、聴覚からの着手音のインターバルなどから
無意識に考えるようになります。いい意味で環境に飲まれてくれるので教室で打つ効果は高いです。
オンラインではこの点は無理ですね。
指導については、石を持ちながら迷い打ちする子には注意したり、
集中してないと姿勢が悪くなったら伝えてます。正直環境の効果が大きすぎるので、集中できるような教室作りをもっと色々工夫したいと思ってます。それではまた。