棋力別で教え方を変化させる

早速ですが、以下の局面でどこに打ったらいいかわからないと質問された場合

あなただったらどのように教えますか?

実はAorBといった単純に2通りではなく、相手の棋力、棋風、現在の課題によって教えるべき内容は大きく変わります。
簡単な例題なんですが、今回は棋力別に初心者、中級者、上級者、初中段者で分けて見ていきましょう。

自分の場合、10年ぐらい経って多角的に教えれるようになりましたが、最初は同じように教えてました。

初心者の場合

初心者の場合は、まず頭の中で石を置く練習からなので標的を黒2子に絞って考えさせます。
そして、しばらく考えた後、答えが見つけることができなければすぐに教えます。
この段階では、考える材料もないので5分も、10分も考えてももったいなさそうです。

まずは、石を置いてみて、次に指でたどってみて、最終的に3手頭の中で置けるようになるように
ここでも3ステップに分けても良さそうですね。

中級者の場合

中級者の場合で特にいつも石を取る手しか選択できない方には、あえて石を捨てる手段を教えることもあります。

石を取ることができた上で、別の手段を提案するという時期でこの辺りから碁の選択も広がりアハ体験も多く楽しい時期だと思います。決して現在の棋風や本人が打ちたがってる手を否定せずに上手に提案できるとベストだと思います。

Gの根本をツグ手もEを捨てる作戦です。この時期は、色んな石を【捨てること】という一つの課題でたくさん打たせるのもいいと思います。
捨ててばかりでは勝てないですが、成長し変化するために、いつもと違う打ち方を一貫して打つことも刺激になって楽しめると思います。

上級者の場合

はい!そろそろ難しくなってきます。
上級者の場合は、石を取ることも捨てることもできた上でその先にある読みのテクニックを伝えていきます。だいたい真っすぐだと10手程度読むことが可能になってくるので、2目にして捨てる筋や
Fに打たなかった場合のフリカワリの良しあしなども判断させたりします。
重要なのは中級者、初心者には教えないない内容もあるということです。生徒がどこまで、把握できているか判断しながら難しすぎることは教えないコトも必要だと思ってます。

初~中段者の場合

中級者になると、より全局的なことまで教えます。
後、手抜きも手段の一つとして使えるレベルだと思いますので手抜き後の変化や
例えば、A辺りに打つ場合のこの局面における最善や
I付近にどこまで踏み込めるかなど細かく検討していきます。この辺のレベルになると、上級者に教えた内容は完全に理解している前提で、より深くこの局面でしか通用しないような正解を教えていきます。

正直同じ局面が出ないのに意味は無さそうなんですが思考のプロセスを学ぶことは可能なのでどのように考えたらいいかを中心に教えていきます。

できるだけ、間違えないように伝えたいので滅茶苦茶気を使います。
ただ人間なんで間違ってたら謝ることも大事ですし、
信頼してくれるかもその辺で影響するので、小学生に対しても謙虚に教えるようにしてます。(泣

高段者にはガチ検討してるだけなので、教えながら教わってます!ではまた。

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